2006年05月23日

関大「地区再生」課題 初回5分間レクチャー要約

関西大学工学部建築学科 3年生課題 設計製図D 「地区再生」 
2006/05/23 17:00- @デザイン教室 

課題の発表に続いて行われた、各担当教師による自己紹介・課題に対する考え方の説明で、樫本が行った発表内容の要約。

目次:
1.自己紹介・プロジェクト紹介 (省略)
2.課題について
3.次週(5/30のレクチャー)の予告  (省略)  
2.課題について

課題 : 
4人一組(5人は可、3人不可)のグループで、吹田市のある地区を取りあげ、
地区の問題を発見・分析し、その再生計画を具体的に提案する。


この課題の特徴は2つ。
1. 「地区」の計画である。→ 「建築」の計画とは異なる。
2. 「グループ」で提案する。→ 「一人で提案する」のとは異なる。

ここでは、主に2.の「グループ」で提案する、ということについて、
1.TEAM、 2.DISCUSSION、3.COMMUNICATION、4.MOTIVATION、
という4つの視点から僕の意見を述べます。

1.TEAM 
 チームワークにはドラマがつきもの。 課題に対する答えを見つけ出し、一つの提案としてまとめ上げていく過程では、様々な問題が発生します。 そんな中で、全く知らないもの同士で組んだチームがこの課題を通して仲良しグループになったり、反対に、仲良しグループで組んだチームが意見が合わずに大喧嘩をして仲悪くなったりなど、いろいろな事が起こります。
 ここでは、こういった数々のドラマを楽しもうという姿勢で、この課題に取り組みましょう。 あまりシリアスに捉えすぎず、エンジョイするよう心掛けましょう。 

2.DISCUSSION 
 一言でいうと「議論・話し合い」という意味。 しかしながら、分解して考えると次のようになります。 
(1)自分の意見を持つ、(2)自分の意見を伝える、(3)他人の意見を聞く、
(4)他人の意見にきちんと反論する、(5)他人の意見を受け入れる、(6)みんなの意見をまとめる
どれ一つとっても、そんなに簡単ではない高度な技術だということを認識しましょう。 目的は、「チーム」として、最高の結果を出すことだということを、皆が理解していれば必ず良い議論につながるはずです。

3.COMMUNICATION 
 チーム内のコミュニケーションを円滑に行う上で、メーリングリストやブログなどを活用すると、効果的な場合があります。 同じ学校の同じ学年の仲間とは言え、チームメンバーは皆それぞれ結構忙しいもの。 スケジュールがなかなか合わないのは良くあることです。 そんな時に、電子的コミュニケーションツールを活用して、スケジュール管理や議論に役立ててみましょう。

4.MOTIVATION  
 類は友を呼んでしまいます。 どんな授業でもやる気のある人とない人が出てくるのは当たり前だが、グループ課題ではどうしてもそれが増幅されてしまう傾向にあります。 でも、敢えてここで強調したいのは、「設計製図があんまり好きじゃない人、将来、設計の仕事にたずさわらない人こそ、この課題には頑張って取り組んでもらいたい」、ということです。
 なぜなら、世の中の99%の仕事は、チームプレー。 そして、世の中の問題の多くは、この「地区再生」という問題と同様、答えがはっきり見えない、分からないものです。
 チームで考え、チームで答えを導き出し、その答えを他の人に上手に伝える、という訓練だと捉えましょう。

以上。

投稿者: Kohei_Kashimoto 2006/05/23 Tue 20:43 | トラックバック (0)