2007年11月06日

京都女子大 空間デザイン実習Ⅲ 「保育所」 第6回

京都女子大学 生活造形学科 2年生 
 火曜日 4・5限 (14:45-16:15, 16:30-18:00) 

■ あと2週間。 

■ 3分エスキース×2ラウンド 
「今日のエスキースは、いつもと違ってテキパキとスピーディにやっていきます。」と最初に宣言する。 前回までのペースだとありえないスピードだったため、最初のうちは学生も戸惑っていたし、僕もかなりの早口になっていたけど、途中からはお互い徐々に慣れてきた。 結果、見事に目標を達成し、18時ぴったりに一人二回ずつ見終わる。 その後、個別に質問に来る人たちがいたので、結局はいつもみたいに19時前まで授業をしていたが、僕的にはある種の達成感あり。
学生側の感想は不明だが、1回目と2回目の間に考えるべき課題・行うべき作業を設定することで、着実に成果をあげた人もいて嬉しい限り。

■ 三次元力 
学生からの質問のうちの何割かは、単純に立体がイメージ出来ないということに起因している。 
平面図だけで考えていて、立体を作り込む努力を怠っているからわからないだけのことである。 
こちらとしては模型作って見てみましょうという話にしかならない。 言葉だけで「教える」のが難しい領域かも知れない。 泳ぎ方や自転車の乗り方に近い。 
ただ、実際のところ、二次元の平面図だけ、断面図だけを見て、完全に三次元空間をイメージできる人間なんているのだろうか、と思う。 
建築家のアトリエ事務所では必ず模型を作っている。 だが、普通の設計事務所だと作っていない場合も多く、図面だけで済ましていることが多い。 これは普通の設計事務所の方が三次元イメージ力に優れているから模型を作る必要がない、ということではなく、どちらかと言うとそこに投下される労力と時間の節約がポイントだったりする。 アトリエ事務所が模型を作りまくるのは、結局、作らないと「わからない」からだろう。 
考え方はいろいろあるのだろうが、初心者には図面を教えるよりも先に、模型で設計することを教えた方が良いと思う。 空間イメージ力を鍛える意味でも、図面間の不整合を減らす意味でもそっちの方が話が早い。

以下、MEMO。

01 RK (E02) コ
02 YSa (E03) 面白いことやろうとしているんだが。。先週休んだのが痛い。 ギャラリーのような空間をイメージして、壁の配置で空間を作っていこうとするなら、壁の意味と空間の意味を深く考えるべき。いずれにしても手があんまり動いていない。もったいない。 
03 ES (E01) 今日だけで3回エスキース。 初回、トップバッターだったせいもあって、話が全くまとまらず時間切れ。 2回目、面積が全く足りないことが発覚。愕然となる。 3回目、とりあえずなんとかなりそうかな。 結果的には授業時間を有効に使って、手を動かすことが出来た。 
04 YSi (E12) お、すっきりしましたね。 その調子。 
05 ASi (E10) 模型で考えよう。図面をきっちり描こう。  
06 SS (休) やる気がないと言うよりも、向いてないんだろうなぁ。 たぶん手遅れ。 
07 ASu (E07) 初回と2回目のエスキースで、建物配置をがらっと変える。 一瞬でだいぶ良くなった。 2ラウンドエスキースの効果。 
08 KT (E17) 初回と2回目の間に、手摺のデザインを10案考えようという課題を出す。 一瞬驚いたようだったが、頑張って6案くらいは持ってきた。 バリエーションに偏りがあったので、そこを示唆する。 部分の豊かさと全体との調和について考えましょう。
09 RsT (E09) 屋根の架構、エントランスホールの空間、体育館(遊戯室)とのつながり。 
10 ReT (E05) ちゃんと模型作ろうよ。 その高さ関係、おかしいって。
11 AT (E04) あー、良かった。そこそこまとまってきた。
12 MN (E16) コンセプトと形態の不整合を克服しよう。
13 YN (E08) 図面を書き込めば書き込んだだけ、味わいが出てきた。 
14 AN (E13) わりと模型を正確に作っている。 もうひとふんばり。
15 NN (E11) 作図は結構進んでいる。着実なる進化。  
16 MH (E15) 結構きれいな形になってきてるから、楽しもうよ。 
17 TH (E14) 風邪。 形決めちゃおう。きっちり作りこもう。それから考えよう。  
18 MF (E06) 図面を書き込んできたので、だいぶ分かりやすくなりました。

投稿者: Kohei_Kashimoto 2007/11/06 Tue 23:42 | コメント (2) | トラックバック (0)